村上春樹作品わいせつ認定 香港文学館が撤回署名活動
7月下旬に香港政府淫猥物品審裁処が日本人作家・村上春樹の著書『騎士団長殺し』をわいせつ図書に認定したことを受け、香港文学館は先ごろウェブ署名を立ち上げ、この認定の撤回を要求する署名活動を開始。7月30日(火)午後までに、2,300人の個人と18の団体から支持を得ていることがわかった。
署名には、嶺南大学文化研究学部の馬国明副教授、バプティスト大人文・創作学部羅貴祥教授、作家の卓韻芝氏、作詞家の周耀輝氏、詩人の黃裕邦氏、時事評論家劉細良氏、映画監督で俳優の盧鎮業氏ら香港の文化人が名を連ねている。
同書は現在、「18禁」書物となっているが、審査で内容のどの部分が不適切と認定されたのかは公布されていない。また、7月に開催された「ブックフェア」では、販売が禁止されている。
香港文学館は「今回の採決が悪い先例になる」ことを憂慮。同処に対し審査の過程と詳細を公開するよう求めている。また、同館は「出版の自由と解放された文化は香港の核心的な価値であり、創作や文化、出版業界存続のカギとなる」と語った。(8月1日)
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