「南天製麺」General Manager
氏名:鈴木 誠
香港と日本で幼少期を過ごし、米国の大学でビジネスを専攻。卒業後はアメリカのコングロマリット(複合企業)に入社、日本と米国で約10年経理の仕事に従事するも香港の製麺会社に2011年入社し、現職。2児の父で、休日は家族にパスタを振る舞う。
視野が広がった米国留学
日本人の父と、香港人の母を持つ鈴木さんは、8歳から中学まで香港で育った。例に漏れず、母方の親戚と毎週末飲茶し、広東語を自然と耳から覚える。高校は日本で通うが、三年生の時「受験のためにする勉強」に疑問を持った鈴木さんは、英語を勉強するのではなく「英語で勉強をしてみたい」と思い、アメリカの大学を目指すことに。
当時は情報も選択肢も少なかったが、現地の語学学校に通い、オレゴン州立大学に無事入学。「大学生活は兎に角、勉強が大変だった。だけど米国のライフスタイルや世界中の友人との交流など、全てが新鮮で、視野が広がった気がした。」と鈴木さんは語る。卒業後は学んだ金融や会計の知識を生かせそう、と思ったアメリカ最大手のコングロマリット(複合企業)に入社。リーダーシップ・プログラムとして日本で2年間勤務後、希望していた米国での経理の仕事に恵まれる。その後5年間、米国で夢中で働いた。
自分で動かす面白さ
しかし社会人9年目の頃、自分は大企業の一部門で働いているだけで、事業全体との関わりが薄いことに物足りなさを覚える。その逆の、一連の商売のマネジメントをすることに惹かれ始めたのは、昔から香港で事業をしていた、父の影響が大きい。「高校の時から、父の会社のPLやBSを見させられていたこともあり、昔からビジネスに興味がありましたね。」と鈴木さんは自身を振り返る。
2004年に父が設立した「南天製麺」が忙しくなってきた11年に、鈴木さんは同社に転職。工場の従業員とのコミュニケーションなど課題はあるが、鈴木さんに苦悩の表情はない。「現在はラーメンや日本料理店で使う麺のみですが、今後はローカル料理用の麺や、家庭用の麺を製造し、多くの人に美味しい生麺を届けたい。」と展望を語る。自分で事業を動かす面白さを知った鈴木さんは、自然な笑顔を見せてくれた。
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