アーティスト
足立 あゆみさん
経歴:
香港を中心にアーティストとして活動。マカオMGMホテルで、9月9日(日)まで展覧会「玩.欣赏ART IS PLAY」開催中 。アーティストとして活動しながら、香港・深セン蛇口・海上世界で絵画・アート教室も運営。
バイク事故がきっかけ、香港での生活が始まる
小さい頃から絵を描くことが大好きだった足立さん。「勉強机やベッドなど、身近に使う家具は、両親の手作りが多かったです」とモノづくりが好きな両親の影響もあってか、自身も芸術の道にすすみ大阪芸術大学を卒業。
転機が訪れたのは大学を卒業して1年半が過ぎた頃。大けがを負ったバイク事故のリハビリ期間中に、映画などで憧れていた香港を訪れた。すぐに「この地で働いてみたい」と日本の仕事を退職し、香港での就職を決意することになるのだ。来港当初は、アーティストとしてではなく一般企業の事務職として働きながら、夜の空いた時間や休日を使い作品制作を続けていた。
2002年、ひょんなことから雑誌の企画を通じて香港で展覧会を開くことになる。「わからないから大胆になれました」と語るこの経験が、行動すれば何でもできるという現在の自信につながっているという。
今でこそ国際的な展覧会など発表のチャンスが多い香港だが、当時はギャラリーも少なかった。「日本では貸し画廊が多数存在し、お金を払えば個展が開けますが、香港には、そのシステムもなかった」と香港でアーティスト活動を続ける難しさを語る。
見るものを引き付ける「刹那」という世界観
足立さんの近年の作品テーマは「刹那」。
「一刹那(0.013秒)という短い時間の中で、全ての物事は生成と消滅を繰り返している。そんな繰り返しを、インスタレーション作品で表現しています」と語る。インスタレーションは毎回、展覧会の現場で創りこまなければならず「納得のいくものを作り上げるために10日間、会場で没頭したこともあります」と過酷な作業を語ってくれた。
年に一度は個展を開くという目標を継続しながら、ヨーロッパや、マカオなどにも活躍の場を広げ、来年は、台湾での展覧会の計画も持ち上がっている。 常に進化を続ける足立さんの今後の活躍から目が離せない。
こんな記事もよく読まれています
最新情報をお届けします