No.25(2017.12.11)香港の中心でアノ時を語る(ホコチュ―)
恒隆白洋舎有限公司 工場長
氏名:金田康宏(カネダ ヤスヒロ)
経歴:香港赴任を目指して白洋舎に2000年新卒入社。幼少期よりラグビーを続けるも、2013年の怪我をきっかけに、プレーヤーからサポート側に回る。3人の息子の内、長男、次男が年代別香港代表。長男はニュージーランド留学中。
香港でラグビーの夢
大学時代、三度の大学チャンピオンに輝いた金田さん。「体の大小問わず、それぞれが自分の個性を生かして活躍できますし、世界中に友達が出来るのがラグビーの魅力」と語る。練習を辛いと思うことは多々あっても、仲間に恵まれ一度もやめたいとは思わなかった。当時アジアでは日本と香港が二強。香港の人種を超えたチームを目の当たりにし、いつしか香港代表選手を目指すようになった。この想いから、香港赴任制度がある、白洋舎に新卒で入社する。
「どうすれば香港へ行けるのか」を常に考えていた。社内審査をパスし、努力が認められ、念願の香港赴任を任される。しかし、赴任して痛感したのは、広東語も日本のやり方も通じないこと。それでも出来るだけ広東語で会話をし、「あなたも、あなたの家族も幸せにしたいからついてきて欲しい」と真剣にスタッフと向き合った。
リーダシップからフォロワーシップへ
次第に真摯な思いは伝わっていった。ラグビーでも、副キャプテンを務め、2012年には所属チームが準優勝。香港生活は順風満帆に思えたが翌年、試合中に大怪我を負い選手生命を断たれた。
1か月半の入院後、復帰した金田さんが目にしたのは、隅々まで清掃された工場と成長したスタッフだった。常日頃伝えていた「綺麗な工場にしよう」という思いを心にとめ実行し、不在期間中も金田さん心配をかけないよう、頑張ってくれた。そんなスタッフの優秀さに気付き「自分が引っ張る、ではなくみんなに任せても大丈夫」と思うようになる。以降、スタッフのフォローをする方針にシフト。結果、全体のモチベーションが上がり、品質・生産性・給料・年間休日数までもが向上した。「今の目標は、2年後のラグビーワールドカップ日本大会で白洋舎が洗濯でサポートすること」と語る金田さん。香港とラグビーに情熱を注ぐ彼の夢が叶う日は近い。
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